私は整形外科でリハビリのエクササイズの指導をしているのですが、理学療法とアレクサンダーテクニークのアプローチの仕方の違いがだいぶはっきりしてきたので、今回はそのことについて書いてみたいと思います。

例えば、スクワットをトレーニングしている患者さんが、股関節を使って上手く屈曲できていない場合、理学療法や一般的な治療法では、股関節周りの筋肉の固さや弱さ、あるいはそれに関連する筋肉に原因であると考え、大腿四頭筋を鍛えたり、ハムストリングスをストレッチしたり、マッサージして筋肉をほぐしたりします。

そうすることで、股関節周りの柔軟性が生まれ、スクワット時の股関節の屈曲が行いやすくなります。

一方アレクサンダーテクニークでは、股関節を患者さんが上手く屈曲できない原因(の一つ)は、その患者さんが股関節の場所や動き方を正確に認識できていないからだと考えます。

その不正確な認識を改善するために、骨格模型を使って関節のある場所や動きを見てもらったり、アレクサンダーテクニーク特有の軽いタッチを使って、骨格の場所や関節の動きを認識してもいます。

もし、患者さんの認識(マッピング)が明確になれば、その場で動きは改善されます。

分かりやすく比較するために、非常におおざっぱな言い方をすれば、前者(理学療法)では、まず筋肉にアプローチし、

後者(アレクサンダーテクニーク)では、骨格(関節の動き)にアプローチするといえます。

どちらのアプローチも効果があるし、どちらが正しい間違っているということはありません。

ただ提案したいのは、まずはアレクサンダー的アプローチである骨格の場所や関節で動くことを明確にする(マッピング)ところからスタートすることです。

なぜなら明確なマッピングができている状態で、関節が動けばその動きのために必要な筋肉は自ずと働くからです。

その上で、理学療法的なアプローチ(筋トレやストレッチ)をすれば、より高い効果が得られると考えています。

これから職場でどんどん実践していきたいと思います。