こんにちは、アレクサンダーテクニーク教師の土橋です。

今回は、ヴァイオリン奏者の生徒さんとのレッスン内容をご紹介します。

生徒さんの悩みは、

「早いフレーズで左手の運指が上手くできません。どうすれば良いですか?」

という質問。

演奏の動きを観察すると、早いフレーズでは、眼球の表面を固めて、グッと口に力を入れながら演奏していました。

ここで演奏している自分の姿(顔)を鏡でチラッと見て頂きました。

生徒さん「こんな恐い顔で演奏してたんですね(笑)」

と本人。

演奏時に限らず意外と自分の顔がどんな顔しているかって分かりませんよね。

で、ここで考えてみたいことがあります。

それは、この顔の動きは演奏(早いフレーズを弾く為の腕の動きに)に必要かどうか?ということです。

この生徒さんの悩みは、「早いフレーズで左手の運指が上手くできない。」

そして望みは「左手の運指をスムーズにできるようになって早いフレーズでも思い通りに演奏できるようになりたい」

ということでした。

実は眼球を固めることや、口を固めることで首や腕の筋肉にも力が入り、腕の自然な動きの邪魔をしてしまいます。

アレクサンダーテクニーク6
首の後ろの後頭下筋群は眼球の反射と関連している

なのでどうやら顔を固めることはこの場合には不必要な動きのようです。

では、どうして左手で早いフレーズを弾くために顔を固めてしまっていたのでしょう?

それは、いつもお伝えしているように必要な動きが明確でなかったからということなのですが、より身体の面から具体的に言うと、

軸の動きと腕の動きを混同していたからです。

人間の身体を骨格で分けると、軸骨格、腕骨格、脚骨格の3つに分けることが出来ます。

軸骨格:(頭・脊椎・肋骨・骨盤)
腕骨格:(鎖骨・肩甲骨・上腕骨・尺骨橈骨・手)
脚骨格:(大腿骨・脛骨・腓骨・脚指)

そして軸骨格は軸骨格どうし、腕骨格は腕骨格どうし、脚骨格は脚骨格どうし連動して動きます。

さらに、この3つはそれぞれ別々に動きながら、全体として協調して動きます。

この話については、別の機会に詳しく紹介します。

この方の場合、鎖骨(腕)から肋骨(軸)周辺の意識がぼんやりしていたことで、軸と腕を混同しているように見えました。

そのことによって極端に言うと、顔で弦を抑えようとしていたんですね!

ここで、この演奏時の軸と腕の動きをそれぞれ明確にしました。

・腕骨格は鎖骨から始まっている。左手指が動きをリードして実際の仕事をしてくれる。

・軸骨格は、主に身体を支え、かつ楽器と身体のバランスをとり続けている。

とお伝えしました。(他にもありますが、文字だけでこのレッスンをお伝えすることができないことを了承して頂いた上でお読みください!)

このように身体のそれぞれの役割を明確にすると、左手の運指もスムーズにできるようになりました。

必要な動きか、不必要な動きかを判断するときには、

それは軸で起こる動きなのか、腕で起こる動きなのか?あるいは脚で起こる動きなのか?

という視点から身体を観察すると、やりたい動きに必要かどうかを明確に判断しやすくなります。

思うようにできない!という動作があるときは是非意識してみてください。

アレクサンダーテクニーク京都・大阪
講師 土橋健一
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