こんにちは、体の使い方コーチ・アレクサンダーテクニーク教師の土橋です。
今回は「楽で自然な呼吸<逆転の発想>」をテーマにお話しします。
特に呼吸が浅くて悩んでいる方や、もっとリラックスした呼吸をしたい方に役立つ内容です。
呼吸を改善するための「息を止める」方法
まず、呼吸を改善する一つの方法として「息を止める」方法があります。
普段の呼吸では酸素を取り入れて二酸化炭素を吐き出しますが、息を止めることで酸素が供給されなくなります。
そうすると、身体の細胞は酸素が不足していると認識し、次に息が入ってくる時に身体はより多くの酸素を取り入れようとするので、いつもは働いていなかった細胞まで酸素が行き届くようになります。
これはボーア効果と呼ばれ、生理学的にも認められています。
ボーア効果血液内の二酸化炭素量によって、体内の酸素運搬が左右されている。これを「ボーア効果」と言います。 つまり、体内に一定量の二酸化炭素が存在しないと、効率よく酸素が体の隅々まで運搬され、必要な組織で供給されないという事です。
このプロセスを通じて、息を止めた後に、通常の呼吸に戻ると細胞に酸素が行き渡り、体がリラックスして柔軟になる効果が期待できます。
参考動画
<息を止めるワークのやり方>
①前屈後屈して柔軟性をチェック
②息を吸って止める(出来れば30秒以上苦しくなるまで)
③息を整える
④再び前屈後屈して柔軟性をチェック
日常的な呼吸法の工夫
「息を止めることで、息が楽になる」この発想を応用して、普段の呼吸を楽にするにはどうすれば良いか?
実は「軽い(小さい)呼吸」を意識的に行うとすることが有効なのです。
呼吸が浅いと感じている人や、喘息持ちだったり、歌ったり、管楽器を演奏する人、ヨガの先生など普段から呼吸への意識が強い人がやりがちなこととして、普段から意識的に息を吸ったり吐いたりしようとすることです。
意識的に呼吸することは一見良いことのように思いがちですが、普段からずっと意識的に呼吸することは脳にストレスを与えエネルギーを浪費することになります。
また、意識的な呼吸(頭を使った呼吸)では、必ず心身に余分な緊張が生まれます。
ではどうすれば良いかというと、逆転の発想で、意識的に呼吸を吸ったり吐いたりしたくなった時に、できるだけ軽く、小さく呼吸しようとするんです。
そうすると、口や鼻で頑張って呼吸しようとする意識が薄れ、意識が体の内側特にお腹の方に下りてきます。
その結果、より身体の内側、お腹の方から呼吸の動きが起こり、深い呼吸ができるようになります。
朗読の訓練するとき等に、割り箸を口にくわえて話す練習をすることがあります。
これも口の動きを意図的に抑えることで、意識をお腹の方へ落とし、お腹からの自然な発声が出てくることを狙った練習方法です。
意外に思われると思いますが、口や鼻で吸おうとするのを抑え軽く呼吸しようとすることで、結果的により深い呼吸ができるようになるんです。
(※呼吸法などのトレーニングをするときにあえて意識的に呼吸するのはもちろんOKです。)
まとめ
呼吸を楽に自然にしたいとき、最初は「息を止める」という方法から試してみると効果的です。
無理に深い呼吸をしようとせず、軽い呼吸を心がけることで、体の本来の働きが引き出され、よりリラックスした状態で呼吸ができるようになります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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