こんにちは、アレクサンダーテクニーク教師の土橋です。
最近、4ヶ月になる息子が、自分の手をじっと見ていることがあります。
これは、ハンドリガードと言って、赤ちゃんが自分に手というものがあって自分の意思で動かせるということを発見した証です。
私たちは、当然のように自分に手があって、自分が存在していることを知っているわけですが、それを発見した瞬間があったなんて驚きです。
それまで赤ちゃんは自分と世界の区別がまだついていなかったいということですから。
最新の物理学(量子力学)では、観察する行為が観察される現象に影響を与えるということが言われています。(観測者効果)
例えば、水槽にメダカがいて、そのメダカを誰も見ていない時と、誰かがメダカを見ている時とでは、メダカの動きは変化するということです。
これを、人間の世界に当てはめると、
私たちが他人をどのように見ているか、によってその人に影響を与えているということです。逆に他人にどのように見られているかによって、私たちも影響を受けます。
私たちは、他人をどう見るかによって、お互いを縛り合うこともできるし、お互いを高め合うこともできます。
だから僕のように教える仕事をしている人間は、生徒さんをどう見ているかということが、その生徒さんに大きな影響を与えます。
生徒さんの欠点ばかりを見て、ダメだな、ここが悪いなというふうに思っていると、そのような影響を与えますし、
逆に生徒さんの能力を信頼して、可能性を見るということを意識していると、生徒さんもそのように変化しやすくなります。
これは教えていて明確に実感していることです。
さて、ここで考えたいことは、赤ちゃんのハンドリガードで見たように私たちは、自分で自分の存在を認識している、観察することができることです。
つまり私たちが、自分で自分をどのように思っているかということが、自分に影響を与えているんです。
「私たちは自分が思っている通りの存在になる」
ということが昔から言われていますが、これが科学的にも証明されているわけです。
私たちは24時間、自分はこういう人間だということを無意識に定義付けしています。
この考えを観察してみましょう。
自分は自分のことをどのように思っているのか?
色んな考え、思い込みがあると思います。
「人前で話すのが苦手だ」
「ここ一番に強い!あるいは弱い」
「コツコツタイプの頑張り屋だ」
「派手なことは嫌いだ」
などなど。
その考えや思い込みを観察し、必要であれば手放したり、新しい考えに変えれば、私たちは自分で自分をどんどん変化させていくことができます。
アレクサンダーテクニークのレッスンでは、まず身体についての考え、思い込みを観察します。
考えや気持ちというのは、目に見えないし変化しやすく捉えどころのないものですが、身体が存在するというのは、紛れもない事実だし、目に見えるので、取り組みやすいからです。
自分自身を観察し、認識することで、自分を変化、成長させていくことができる。
この力をどんどん使っていきましょう!
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