演奏をする方ならおそらく誰もが、自分の思い通りに演奏をしたい!表現したい!と思っているのではないかと思います。
今回は思い通りの演奏をするための2つの視点を紹介します。
今自分の行っている動きを自覚すること。
バイオリンを演奏されている生徒さんが、演奏時に背骨の真ん中らへん(胸椎12番の辺り)をたくさん動かしていました。
私 「今、演奏している時に背骨のこの辺り(胸椎12番の辺り)をたくさん動かしていることに気づいていますか?」
生徒さん 「なんとなく動かしているのは分っていますが、意識しているというよりは音楽に合わせて体が自然に動いている感じです。」
私「良いですね。でもその動きを自覚してみると、さらに動きを良くする役に立つかもしれません。この背骨の動きを少し詳しく見ていきましょう。」
この生徒さんがたくさん動かしていた胸椎12番の辺りは、背骨の構造上特に良く動く部分です。
その為、背骨のこの辺りをたくさん動かすということは、楽器演奏だけでなく日常動作でもよく見られます。
でも背骨というのは、頚椎1番から尾骶骨まであり、頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個、仙骨、尾骶骨これら全ての骨が一つずつ動きます。
この生徒さんの場合、背骨を動かすことによって音楽を表現したいという衝動があったのだと思います。
でも背骨の動かし方がはっきりと分かっていなかったので、動きやすい胸椎12番の部分を動かしていた。
なので、背骨の動きを認識して頂くために、頚椎1番から尾骶骨までを前後に丸める、反るという動きを2、3回繰り返してもらいました。
そして、もう一度演奏して頂くと、はじめに演奏した時よりも、背骨のより多くの部分が動き、音の響きも格段に良くなりました。
このように自然に体が動いていると感じていることを、実際どのように身体が動いているのか自覚することによって、本当はどのように自分が体を動かしたいのかがより明確になります。
そうすると結果として、表現したいことをより体全体で表現できるようになるし、音色もよくなることが多いです。
演奏する為に必要な動きを考える
もう一つのアプローチとして、演奏する為に必要な動きは何かを明確にすることが効果的です。
例えば、バイオリンを演奏する場合に必要な動きとは、
①弓を弦に垂直に当て続けながら腕を動かす。
②左手指先で弦を押さえる。
というのが、すごくざっくり見た時に必要な動きです。極限までシンプルにしていくんです。
さらに細く見ていくと、
①弓を弦に垂直に当て続けながら、弓の先端がリードしながら腕をがついていく、肘がリードして弓が付いてくる。
などとさらに音を出す為に必要な動きを明確化していきます。
そのように演奏する為にどんな動きが必要かということを考えながら、演奏すると動きがとてもシンプルになってきます。
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まとめると、思い通りに演奏する、表現するということを行う為のアプローチとして
演奏時に自分の行っている動きを認識すること
演奏する為にはどんな動きが必要なのか、シンプルに考える
という2つのアプローチを組み合わせながら、ベストな演奏方法を探してみてください♪
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