動作をしているときに呼吸を浅くしていないか？

こんにちは、アレクサンダーテクニーク教師の土橋です。

今回は「動作をしているときに自然な呼吸ができているか？」というテーマでお伝えします。

最近のレッスンでは特に呼吸についてよく話します。

それは、僕自身の呼吸が一段楽になり、その結果私たちは日常生活であまりにも呼吸を浅くしていることが普通になっていると気づいたからです。

寝ている時、誰もが何も意識することなく自然に呼吸しています。

頭が休んでいてストレスがない状態では、呼吸は自然に流れていきます。

この時私たちは本来の自分自身でいられている状態だと言えます。

でも起きて何か動作をする時、例えばスマホを見る、パソコンをする、人と話す、楽器を演奏する、大事な本番に臨むといった場面で呼吸を浅くしたり、詰めたり、止めてしまうことがあります。

本来自然に流れているはずの呼吸が、何か動作に集中することで流れなくなります。

呼吸することで、新鮮な空気を取り入れ、血液循環などによって全身に酸素を巡らすことで、人が活動できているということを考えれば動作をするときに呼吸を浅くしたり、無意識に止めてしまうのは、生きて活動する上でとてもマイナスです。

まずは無意識に呼吸を浅くしている可能性があるということを知ってください。

その上で、本来は自然に呼吸をしながら、何か動作をする、集中することは可能です。

ただそのやり方を知らないだけです。

そのやり方を知るには、まずは寝た状態で呼吸の動きを観察してみてください。

意識的に呼吸をしようと思わずとも、寝た状態で身体を観察していると、呼吸によって、胸や背中やお腹が動いているのが分かると思います。

これが呼吸の動きであり、呼吸が流れている（循環している）状態です。

動作をするとき、本来流れている呼吸の流れを妨げないということが大切です。

そして次のステップは、起きて動いているときに呼吸の動きを観察することです。

意識して呼吸するのではなく、ただ息がどう入ってきて出ていくのか呼吸の流れを観察します。

そうしていると、呼吸を浅くしたり、止めてしまう場面に気づけるようになってきます。

そして浅くしていることに気づけるようになったら、最後は浅くしたり、止めないようにすることです。

と言葉にするとサラッと終わりますが、実際やるのはなかなか難しいです。

でも呼吸がどのような状態にあるかに気づけるようになるのはとても価値があります。

すごく疲れやすいと言っていたある生徒さんは、日常生活で呼吸を観察して、自分が呼吸を浅くしているのに気づけるようになっただけで、疲れが劇的に改善したと言っていました。

是非あなたも気長に呼吸の観察に取り組んでみてください。

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