こんにちは、身体研究家・アレクサンダーテクニック教師の土橋です。

5月21日（土）13時〜開催♪お申し込みはこちら↓

心身の状態を認識する3つの鍵オンラインセミナー

　先日脳神経内科医の先生と身体の動きが変化するとはどういうことか？についてお互いの考えを話す機会がありしました。

その中で、僕が考えている身体が変化するステップを改めて整理しておきたいと思ったことと、この身体の使い方のレッスンがどういうものなのかを知って頂く為にも今回は身体が変化するステップというテーマでお伝えしたいと思います。

ここでの身体が変化するというのは体の状態が良くなったりとか、動きが良くなったりするということです。

僕は演奏者の方に体の使い方を教えることが多いので、 例としてピアノを演奏する人が難しいフレーズで上手く指が動かないという時に、 どういうステップでその動きが変わっていくのか、 より良い動きができるようになるのかについてお話ししたいと思います。

動きが変わっていく為には３つのステップがあると考えています。

 まず1つ目のステップは現状の動きを認識することです。

ピアノを演奏する時だったら指の動きや、姿勢、身体全体の動きが、今どういう動きをしているのか、どういう状態なのかを認識することです。

仮に上手く動けていても上手く動けていなかったとしても、 今自分がどういう動きをしているのかということをできる限り認識していくということが 始めのステップになります。

現状が分かっていないと どこに向かっていくのか？というのが分からないので、まずは現在地を知ろうということです。

2つ目のステップは、不必要な緊張をやめるということです。

身体が緊張し動きが固くなっているとやりたい動きの妨げになりますので、今の動きの状態というのを認識できたら、余分に緊張している、頑張っている部分をやめていくということが次のステップになります。

現状に気づいていなくて、ただ盲目的に頑張っているだけだと、その動きしかできない選択肢のない状態になります。

でも現状を認識できれば、その緊張に気づいてやめることができます。 それを専門的には抑制と言います。その余分な緊張をやめることで、次に自分がどういう動きをするのかというのを選択できる状態になるわけです。

 3つ目のステップは、より良い新たな動き方を再学習することです。

 ただ、不必要な緊張をやめただけだと、どういうふうに動けば良いのかわかりません。

なので、 新しく、より良い動きというのを見つけ続けていくということが3つ目のステップになります。

このような過程を経て、体の動きというのは変化していくと考えています。

この3つのステップを通してやっていることは、認識すること、そしてその認識が変化することです。

現状の動き、身体の状態を認識し、望む動きが行える新たな認識（意識）に変えていくわけですね。

このレッスンでは、動きは、自分の認識（意識）が作っていると考えます。

例えば、すごく一点に集中していたとしたら、すごく視野が狭くなって固い動きになりやすいんです。

一方で広く大きな視野があれば、目の前の一部だけに集中せず、気持ちもリラックスした状態で、軽く柔軟に動くことができます。

このように意識（認識）が変わると、動きも変わります。

意識（認識）が変わることで、神経回路が変わって、感覚が変わって、動きが変わるというふうに考えています。

だから現状の身体や周りの世界への気づくことで、認識を変え、動きも望む方向にどんどん変化させていけば良いというのがこの身体の使い方のレッスンのアプローチです。

今回は体の動きが変化して、体の状態が変化していくにはどういう過程があり、そこには認識（意識）の変化が関係しているということをお伝えさせていただきました。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。