こんにちは、身体研究家・アレクサンダーテクニーク教師の土橋です。
今回は、「理想を実現するには、理想を固めすぎないこと」というテーマでお伝えします。
理想を固め過ぎると、自分の作った理想に反応して固まってしまう
誰しも「こういうふうに生きたいとか、 こういうことを実現したい、こういう表現をしたいとか」といった理想、望みを持つということをすると思います。
ただその望みのイメージを自分の中で固めすぎると、却って理想が実現しにくくなる要因になってしまうこともあるという話です 。
例えば音楽を演奏する人がこういうメロディーを、こういう音色で、こういう世界観を表現したいという理想のイメージをすごく強く持っているとします。
本番でもそのイメージ通りに演奏しようとしたときに本当にそのまま完璧にそれができたらよいのですが、
例えばちょっと「音を外してしまう、思ってた音色と違った」とかそういうことがあったときに、「あっ、理想の表現ができなかった、理想の音が出なかった」と、そのことに反応してしまいます。
ミスしたことに反応して固まり、それを引きずったままその後の演奏してしまう、といった経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか？
なので理想を持つということはとても良いことだし必要なことですが、それを固めすぎる、こだわり過ぎるのも逆に邪魔になってしまうということがあります。
理想というのは、あくまでそうなっていきたい方向性のイメージとして持っておくと良いと僕は思っています。
その上で、理想を実現するためにやりたいことというのは、やりたいことは「今に集中する」ことです。
今出している音、今呼吸していることとか、今やっていることに集中するということがやはり一番やりたいことです。
今やっていることに集中して動いて表現していくことで、どんどんと表現したい世界が表れてくる。
これを続けていくことで理想に近づいていく、という風に考えると良いかなと思います。
今に集中していくと、例えば演奏の本番で間違えたりとしても「間違えたな」ということ（現実）を受け取って、また修正して次の音に向かう。
こうして修正しながら理想の方向に向かっていける、という捉え方ができるようになってきます。
理想通りにできなかったからダメだということじゃなくて、ただ「今を感じていく」
理想の方向を持ちつつ、ただ今を感じていって、良くても悪くても今起きていることを受け取って、理想に向かっていくということができたら、結果的に自分の思っている方向に近い表現ができるようになってくる。
演奏だけでなく、人生にも通じることだと思います。
その理想はあなたの真実か？
もう一つ「理想を固め過ぎないこと」を勧める理由があります。
それは今あなたが持っている理想は、本当にあなたが心から望んでいる理想なのか？ということです。
これをあなた自身に問いかけてみてほしいです。
理想はあなたの心から出てきた願いである必要があります。
でも初めから自分自身の願いが明確に分かっている人はいないと思います。
どんな人も先生から言われたことや、今まで学んできた知識、思い込み、その影響を受けているのではないでしょうか？
でもそれら全てが正しいとは限りません。
自分の本当の願いは、自分の願いだと思っていることを表現してみて、「あーこんなことを願っていたんだ。いやちょと違うな。」とか色々試行錯誤しながら明確になっていくものだと思います。
だからこそ、理想を固め過ぎず、望みの方向性だけ決めて、そこに向かうために今ここに集中することが大切になります。
そうすることであなたの望みに近づき、いつの間のか実現していくでしょう。
今回は理想を実現するには、理想を固めすぎずに方向性として持ち今に集中するとという話でした。
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はじめまして、姿勢と体の使い方指導アレクサンダーテクニーク講師の土橋です。
アレクサンダーテクニークとは楽で自然な姿勢や体の使い方を教えるレッスンです。
京都を拠点に活動し、現在はオンラインでもレッスンを行い、80名以上が参加するオンライン体操教室も主催しています。
これまで延べ1000人以上の方にレッスンを行ってきました。
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