声・リズム・音楽はあなたの中から生まれる♪

こんにちは、身体研究家アレクサンダーテクニーク教師の土橋です。

前回の記事では、身体の使い方のレッスンでどんなことを学ぶのかの全体像をお伝えしました。

今回は実際にレッスンでどのように伝えているかを紹介したいと思います。

ケース１）歌う方（講師）

お悩み：以前は普通に苦もなく普通に出せていた声が、ここ数年高い声がだしずらくなってきたとのこと。

実際に発声していただき何が起きているかを観察しました。

そうすると、まずピアノで音を出して音を確かめて、その出た音に自分の声を当てにいっっているように見えました。

歌う方なら一般的に行われている普通のことだと思います。

ここで何が問題なのか？

それは、自分の外側にある音に自分を当てはめようとしていることです。

ピアノが出す正しい音に、なんとか自分の声を合わせにいく。

このような意識でいる限りは、仮になんとか声が出たとしても、身体には余分な緊張が起こりやすくなり、また人に届く声にはなりません。

ではどうするか？

ピアノで出した音をまず、自分が受け取る必要があります。

そして受け取った音を身体で感じて、身体の中（腹）から声を出すのです。

別の言い方をすると、出した音を身体（胴体部分）のどこに響いているかを感じるようにします。

ざっくり言うと、低い音は胴体の下の方で響きやすく、高くなるにつれ胴体の上の方で響きやすくなります。

そして、音を出して身体のどこで響いているかを感じながら声を出すようにします。

そうすると、特にそんなに難しいことを考えなくても内側から自然な声が出てきます。

この方も、始めに声を出した時よりも格段に楽に声が出るようになっていました。

ケース２）フルート奏者の方

お悩み：リズムを取るのが難しい曲で上手くリズムを掴んで演奏できない。

実際の演奏しているのを見させてもらうと、確かにリズムを取るのが難しい曲に思いました。

演奏している時の身体の状態を観察して見えたことは、この方の場合もやはりリズム・音楽を自分の外側にあるものとして捉えているということでした。

自分の外側にある音楽・リズムに自分を合わせようとすると、そのリズムや音楽が複雑になるほど合わせるのは難しくなります。

ここで提案させてもらったことは、フルートを演奏する前に歌うことでした。

楽器をおいて、適当に声を出して歌ってもらいます。

ラリラリラー　ラララー　♪みたいな感じで、歌詞はなんでも良いです。

まずはリズム感を持って歌えなければ、当然リズム感を持って演奏することもできません。

また、リズムを取るときに、脚の動きは重要です。

踊るなど曲のリズムに乗って動くことをイメージする時に、自然に膝を曲げたりして脚を動かしてリズムを取りたくなくるイメージができると思います。

脚が固まっているのが見えたので、膝・足首・股関節を楽に使うことをお伝えしてリズムを取って歌ってもらいました。

音楽を自分の中に受け取って、自分の内側からリズムを取って歌うことで本人もこの曲をしっくり理解できたようでした。

そうして演奏してもらうと、リズムもスムーズに取れるようになり、まさにこの人の中から生まれた演奏だと見ていて感じることができました。

外側にある正解に自分を当てはめに行こうとすると、自分は苦しくなります。

そうではなく、外側にある情報を受け取って、感じて、自分の内側から生み出す。

これがあなた自身を表現するということに繋がります。

あなたにしか出来ない唯一無二の表現です。

外側にある正解に自分を当てはめるのではなく、

自分が感じたものを正解としていく。

これが僕のレッスンでお伝えしていることです。

あなたはどうしていますか？

もし外側の正解に自分を合わせようとして苦しんでいるのなら、一度自分の感じるものに目を向けてみてください。心の声、身体の声、に耳を傾けてみてください。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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