こんにちは、アレクサンダーテクニーク教師の土橋です。
生徒さんとのレッスンでのやりとりをご紹介します。
その生徒さん(以下トキさん(仮名))は、もうすぐ70歳になる女性の方で、歌を気持ち良く歌えるようになりたいということでレッスンに来られています。
歌う前にトキさんが言われていたのは、「歌っていると自分の声が聞こえなくなるんです。だから音程が合っているのかどうかも分からないんです。」ということ。
僕「他の音は聞こえますか?メロディーとか。」
トキさん「それは聞こえます。」
僕「今は僕が話している声は聞こえますね。」
「あとエアコンの風の音とかもありますよね。外の話声とか。色々聞こえますよね。」
トキさん「はい」
僕「今トキさんが自分で話している声は聞こえますか?」
トキさん「今は聞こえます。でも歌う時は聞こえなくなるんです。」
僕「とりあえず耳に問題があるわけではなさそうのなので、歌っている時にも今みたいな感じで、自分の声も聞こえてくると思ってみてください。」
とお伝えしてから、歌って頂くと自分の声も普通に聞こえてきたようで、また歌声もはっきりして歌から伝わってくるものもより多く感じました。
これまで、おそらくトキさんが言う「聞こえない」状態になっていた原因は、2つあります。
一つは歌詞を見たり、メロディーを一生懸命聞こうとすることに意識が集中しすぎていたこと。
もう一つは、「歌う時、自分の声は聞こえない」と思い込んでいたことです。
なので、今色んな音が聞こえているという事実を一つ一つ確認してもらうようにしました。
過去の体験と記憶からそう決めつけていただけなんですね。
客観的に見ると、それはなんかの思い込みですよってわかるものです。 でもこういうことって、僕自身もやっているよなーと思ったんです。
例えば「僕は大勢の人の前で話すのは苦手で、下手だ」って思ってます。
やる前から自分には上手くできないって既に決めてしまっているんですよね。
でも過去に上手くできなかったからといって、次どうなるかは分かりません。
既に、何回も大勢の前の人の前で話したことがありますし、大勢ではなくても一人の人や複数の人に話すことは1日に何回もしています。
ってことは話すこと自体は苦手ではないのかもしれません。
上のレッスンでもやったように今既に出来ていることの情報を集めることから始めてみるのが役に立つかもしれませんね。
人生を振り返ってみても、やる必要があること、やりたいことって、チャレンジし続けていたら、結構できるようになりましたよね。
自転車に乗る、日本語を話す、箸を持つなどなどたくさんあると思います。
どうせいつかできるようになるんだから、「〜できない、〜苦手」っていう考えを一旦横に置いとけると変化も早くなりそうです^^
皆さんも自分の行動をストップさせている、あるいは望みの実現を邪魔している考えってありませんか?
それは一旦横に置いといて、とりあえずできるかどうか試してみる!♪
それからでも結論を出すのは遅くはありません^^
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