自分と相手と場を尊重する<身体の力を効果的に発揮する原則④>

こんにちは、身体研究家・アレクサンダーテクニーク教師の土橋です。

今回は「7つの習慣」(ステーブン・R・コヴィー)を手がかりに身体の効果的な使い方の原則を紹介していくシリーズ5日目です。

前回までの記事はこちら

・序章【7つの習慣で読み解く】パフォーマンスを最大限発揮する身体の効果的な使い方7つの原則

・身体の力を効果的に発揮する7つの原則①:私たちは出来事に対する身体反応の仕方を選択することができる。

・身体の力を効果的に発揮する7つの原則②:望みを明確にする

・身体の力を効果的に発揮する7つの原則③:身体のリラックス(状態)を優先させる

 7つの習慣の第4の習慣は「win-winを考える」です。

自分と相手双方にとって利益となる結果を考える姿勢は、コミュニケーションにおいてとても重要な考え方ですね。

 そしてここからインスピレーションを得た「身体の力を効果的に発揮する原則④」

今回は

自分と相手と場を尊重する

というテーマでお伝えします。

「高いところに登るのが怖い」を身体の意識で解消できる?

このことを「高いところに登るのが怖い」という方への身体の使い方のレッスンから、具体的にどういうことか解説します。

高いところが苦手という方や高所恐怖症の方でもレッスンで身体の使い方を知ってもらうと怖さが大きく軽減したり解消します。

高いところが極端に怖いと感じる要因には、その人の身体の認識と地面からの高さとの距離感の認識が関係しています。

まず、高いところにいって怖さを感じるのは人間ならむしろ当然のことです。

高いところに行ってもし怖さを感じなければ、平気で高いところから飛び降りて命を落としてしまうでしょう。

人間は生存本能として、危険な場所や人に対して、恐怖や不安を感じリスクを避けようとします。

ただそのリスクを避けようとする気持ちが強くなり過ぎると、今ここを生きるという感覚を見失ってしまいます。

高いところにいるといっても、今いるところに足場があれば、そこから飛び降りでもしない限り、安全なわけです。

過度に怖さを感じるということは、「そこから地面に落ちちゃったらどうしよう」というような怖さのイメージに囚われてる状態です。

 その怖さの解消するためには、自分が今その場に立っているという認識と地面は向こうにあるという、自分と地面との距離感(物理的距離)を明確にする必要があるのです。

このように自分のいる場所(ここ)と高い場所(あそこ)との距離感を認識できるようになると、高いところでも怖さがなくなっていきます。

 そしてこのような距離感の認識は、人と関わるときにもとても役立ちます。

例えば、人の悩みを聞いているときに自分もしんどくなってしまうということがあります。

そういう時は、たいていその悩みに意識が持っていかれてしまっています。

自分の存在認識が薄れ、相手の方に意識がいってしまっているのです。

こういう時も、自分がその場いるという認識を持ち)、相手はあそこにいるという認識をもち、自分と相手との距離感を認識するようにします。

そうすることで、相手の悩みに巻き込まれることなく、よりシンプルに相手の言葉を聞いたり伝えたりしやすくなります。

 自分と他者と場との距離感を認識することは、人間関係やパフォーマンスの場面などあらゆる場面で役立ちます。

このことを自分と相手と場を尊重すると言っても良いでしょう。

私たちは常に自分と他者や場との関係性の中で存在しているのです。

身体の力を効果的に発揮する原則④

自分と相手と場を尊重する

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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