原因が分からないということを受け入れること〜人生を変える幸せの腰痛学校を読んで②〜

こんにちは、土橋健一です。

伊藤かよこさん著「人生を変える幸せの腰痛学校」を読んでの続編です。
(前回の記事:腰痛を治したければ治そうと思わないこと

もう一つ、この本を読んでとても共感した言葉があります。

それは、「腰痛の原因の全てを正確に知ることは誰にもできない」、そして「原因が分からないことを受け入れる」

というところ。

これまた過去に同じようなタイトルの記事を書きました。
痛みの犯人探しをしても良いことがない理由

この本では、その理由を次のように説明しています。

「腰痛の原因は一つではなく、いくつかの要因が複雑にからみ合っているんです。要因の全てを知ることはできないし、それぞれの要因がどのくらいの割合で関与しているかは人によって違うし、調べることもできません」

まさにその通りだと思います。

このようなことを著者である伊藤かよこさんのように影響力のある方が、発信されるのはとても勇気のいることだと思いました。

医療に関わる大多数の人が、「痛みには原因があって、この治療法が効果的なんだよ」ということを言っているわけですから。

この見解については多くの意見があることだと思いますが、僕自身はとても勇気づけられました^^

この本の内容と共通する部分が多いですが、ここから先は僕の考えになります。

ここで、今世に溢れている様々な治療法は効果がないのか?という疑問が当然出てくると思います。

「ふくらはぎを揉めば必ず良くなる!」

「腰痛の原因は股関節だった!」

「全ての不調の原因は首だった!」

「1分で誰でも良くなる!」

このような方法のどれも効果がないものなのか?

もちろん、違います。

むしろ効果があるから、世に出てきたわけで、どれもなんらかの効果があるはずです。

ただ、効果が出るのは「〇〇をすると必ず良くなる」という理由ではなく、別のところにあると思っています。

様々な方法のどれも効果がある理由

それは、その治療法をどれだけ術者が信じているか?そして、その術者のことを患者が信じているか?によるということです。

つまり当たり前のことですが、治療の効果は、治療家と患者の信頼関係が大きく影響しているんです。

私たちの「思い」や「考え」というのは、想像以上に体の状態や行動にダイレクトに影響します。

プラシーボ効果というものをご存知でしょうか?

それが実際の薬ではない偽薬であっても、本物の薬だと信じて飲むと、本物の薬を飲むのとほとんど効果が変わらないという話です。

それくらい私たちの「思い」は、現実に起こる現象「体の状態」に影響しているんです。

上手な治療家というのは、解剖生理学的な根拠に基づいて治療するから効果が出るというよりは、その説明は後付けで、実際のところ、この「思い」が強かったり、なんとなく感覚的に治してしまうというところが大きいんです。

それで治るから良いじゃないか。という意見もあると思います。

だけど、これだと「信じれば救われる」という宗教とあまり変わらないんじゃないかと思うんです。

もし、その信じるものがなくなったらどうなるでしょう?

大切なのは、私たち一人一人が、もっと自分の体を信頼できるようになることです。

体はどうしたいのか?自分はどうしたいのか?

体の欲求に耳を傾け、自分自身で自分を活かしていく術を知る。

僕のお伝えしているアレクサンダーテクニークはそんなことを学んでいただくレッスンです。

一人でも多くの方に、このレッスンをお伝えしていければと思っています。

そしてまずは、こちらの本からどうぞ^^



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