こんにちは、アレクサンダーテクニークの土橋です。
今回は、脱力とはどういうことか?具体的にどうすれば良いのか?についてお話しします。
「もっと力を抜いて」
「脱力して演奏しましょう。」
「肩の力を抜いてプレーしよう。」
パフォーマンスをする人にとって、「脱力が大事」とはよく言われることです。
でも具体的にどうやって脱力するのかについては、ほとんど知られていません。
そもそも脱力ってどういうことでしょうか?
もし完全に脱力するとどうなるでしょう?
完全に脱力するということは、動かないということです。
これは、死です(笑)
だから完全に脱力することはもちろんできません。
一般に言われている脱力は、完全に脱力するわけではなく動きながら(不必要な分は)脱力するということのようです。
では、動きながら脱力するにはどうするか?
動くとういうことは、力を出すということです。
なので脱力ということをより正確に言うと、余分な力を抜いて、必要な力を出す
ということになります。
さらにより積極的な表現をすると、脱力して動くということは、「やりたい動きをする為に効率的に必要な力を出す」と言えます。
つまり脱力とは効率的な力の出し方です。
では効率的な力の出し方とはどういうことか?
これをどうやって実践するのか?
今回は、神経の仕組みから効率的な力の出し方について考えてみます。
この神経の図を見てわかる重要なことは、
1、神経は脳から出ている。
2、身体の中心にある(脊髄)神経が太い。
(神経が太いほうが神経の伝達速度は、早くなります。)
3、神経の伝達は中心から末端に向かう。
(脳→脊髄→手足 という流れがあります。)
(かつ逆向きのフィードバックも同時に起こります。)
力を効率的に出す為には、神経を経由して情報の伝達がスムーズに行われる必要があります。
もしここで、頭と背骨が出会っているところ(AO関節)や、背骨に圧迫などがあると神経も圧迫され、スムーズな情報伝達が阻害されてしまいます。
ですので、スムーズな情報伝達が行われるためには、特にこの頭と背骨が楽で自然なバランスであることが、重要です。
これには、軸(頭と背骨)を意識するということが非常に大切なのですが、その具体的な方法については、是非こちらを参照して頂ければと思います。
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今回は、効率的に力が伝わるときの動きとそうでない動きを体感するエクササイズを紹介します。
①はじめに両手バンザイする。
体、腕のどこが頑張るか?動き出しでどこに力が入るかを覚えておく。
②今度はバンザイをしようと意図するだけ。
この時、体のどこに力が入りそうになったか?あるいは入ったか?を観察する。
③バンザイしようと意図する、力が入りそうになったらやめる。力が抜けたらまた動く。というのを連続して行う。
始め(①で)にバンザイした時の動きとの違いを観察する。
④バンザイしようと意図する。この時身体の内側(頭と背骨の付近)に起こる繊細な動きを観察する。
なんとなく動きを観察できたらその動きを観察し続けながら、バンザイする。
先に行った(①や③)の動きとどう違ったかを観察する。
とても繊細な動きなので、一度やって分からなくても、しばらくしてから何回もチャレンジしてみてください。
いつもと違う動きの感覚や、身体の中心から動く感じというのがだんだん掴めてくると思います。
まとめ
脱力して動くために、「力を抜きながら、力を出そうとする」
これでは、脳が理解できず、いつまでたっても脱力した動きは出来ません。
脱力するには下の2点が大切になります。
1、脱力とは、力を効率的に出すこと
2、そのためには、身体の中心にある頭と背骨のバランスを意識することが大切。
レッスンでは、一人ひとりに合わせてより具体的に、脱力して動くための方法をお伝えしています。
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