こんにちは、アレクサンダーテクニーク教師の土橋です。
私たちには、多少なりとも正しくありたい、完璧になりたいっていう願望があると思います。
でもその願いは一歩間違えると、固さや、選択肢のない不自由な状態につながります。
今回は、この「正しさ」について考えてみたいと思います。
「理想に近づけるように、現状よりもより良いものを作っていきたい。
そのために、色々試して上手くいくもの、より良いものを採用しよう。」
これって健全な姿勢だし、元々私たちはこういうふうに成長してきたんだと思います。
でもいつからか、私たちは正解を出したい、唯一のこれっていう答えがほしいと考えるようになりました。
これはもう日本の学校教育の影響が大きいと思います。
すぐに正解を出さないといけない、正しいか間違っているかが一番大事、という教育です。
そうすると、どうなるかというと実験精神が失われるんですね。
「これをやってみたらどうなるだろう」「あれをやってみると何が起こるかな」というワクワク感。
そして「今、ここにいる」という感覚も失われやすくなります。
フォーカスが「正しいかどうか、正解かどうか」に向かってしまうので。
周りの人を見ればわかりますが、どんなに素晴らしいと思う人もいつも正解し続けているわけではないし、何らかの欠点があるものです。
むしろ素晴らしいと思う人ほど、チャレンジしてたくさんの失敗をしています。
何かに取り組むとき、もう一度、正しくありたい、完璧に近づきたいって思うことの動機を見直してみましょう。
「唯一の正解がほしい。」「自分は正しいことをやっているという安心感がほしい」のか。
「より良いものを生み出したい、そのために色んな選択肢を試してみてその過程も一緒に楽しみたい」という気持ちなのか。
前者は固さにつながりやすく、後者は自由さや今この瞬間を楽しむことにつながります。
あなたはどちらですか?
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