こんにちは、土橋です。
先日、ピアノを演奏される生徒さんとのレッスンでこんな質問がありました。
「体のことを意識すると、なんだか冷静になって感情移入がしづらくなってしまいます。このフレーズではもっと感情移入したいのですが、どうしたら良いでしょう?」
このような疑問は、アレクサンダーテクニークのレッスンを受けている方ならよく出てくることの一つだと思います。
演奏中は音楽のことを考えるのに頭でいっぱいだから、体のことを意識している暇なんかないよ!という話ですね。
僕の奥さんもピアノの先生ですが、「弾くことに集中するとつい体のことを忘れてしまうわ。」とよく言っています^^
音楽のイメージや感情をありありと感じながらも、一方で冷静に楽に体を使って演奏すること。
僕は演奏するには、この両方が必要だと思っています。
というのは、演奏するとき感情移入することだけに集中し過ぎていると、体を固めてしまい、それによって望むような演奏自体ができなくなるからです。
だから感情をありありと感じていながらも、それをフカン的に見ながらコントロールしている自分も必要になるのです。
ではどうやってこの2つを両立できるのか?
まず音楽の表現に関することは、音楽の先生の指導されたものや自分なりにこう表現したいというものをイメージしていると思います。
これはその人の音楽への解釈によって様々だし、その人の思うように感情やイメージを表現すれば良いです。
では体を意識するということについてはどうでしょう?
そもそも演奏するときには、体を使っています。
ですので実は無意識であっても体のことを意識しているものなんです。
つまり演奏することと体のことを意識することは、分けられるものではなく、一つのこととして既に誰もが行っていることなのです。
ですが、多くの場合、演奏するとき実際に動ごいている部分だけにしか意識がありません。
例えばピアノを演奏する人なら手指や腕のあたりだけとか。
つまり意識の範囲が狭いんです。
でも手指・腕は、胴体そして脚と体全体と繋がっています。
だから実際に演奏で指を動かすときは、体全体とどのように繋がりながら動いているのかということまで本当は意識したいんです。
そのように体全体を意識することで、感情をありありと感じ表現しながらも、演奏している自分自身をフカン的に見れるようになります。
まとめると、演奏することと体を意識するということを分けて考えるのではなく、
「自分の表現したい演奏をするために体全体を意識する」と一つのつなっがているものだと思って演奏する。
そうすることで、感情の動きをありありと感じ表現しながらも、そんな自分をフカン的にみてコントロールできている、ということができるようになります。
レッスンではその為の具体的な方法をお伝えしてます。
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